品川近視クリニックの公式サイトを開くと、「7.5万円(税込約7.59万円)から」という安価なプランと、「数十万円」の高額プランが並んでおり、そのあまりの価格差に多くの人が困惑します。「安いプランでは危険なのか?」「高いプランは何が違うのか?」という疑問は、手術を検討する上で避けて通れません。
結論から申し上げます。 20代後半から30代の現役世代、特にPC作業や夜間の運転をする機会がある方にとって、最もコストパフォーマンスと安全性のバランスが取れたプランは、「アマリス750Zレーシック」です。
最安値の「スタンダードレーシック」は、確かに魅力的ですが、使用される機器の世代やリスク、適応条件の厳しさを考慮すると、慎重な検討が必要です。
この記事では、公式サイトだけでは分かりにくい「コースごとのスペック差」や「価格の違い」について、客観的なデータに基づいて解説します。さらに、手術への不安や医師選びの重要性について、精神科専門医の尾内隆志先生に監修いただき、医学的かつメンタルケアの観点からも解説を加えています。
- 専門医監修:料金表の裏にある「価格差の正体」と、失敗しないコース選びの3つの鉄則
- 徹底比較:目的別おすすめコース(アマリスZ・Lext・ICL)のスペックと特徴
- 現場の知恵:カウンセリングで迷った時の「判断基準」と、格安プランの適応実態
料金表だけで決めてはダメ!失敗しないコース選び「3つの鉄則」
品川近視クリニックには数十種類のメニューが存在しますが、これらをただ眺めているだけでは最適なプランは見えてきません。
レーシック手術における価格の違いは、単なるサービス料ではなく、「使用するテクノロジーの新しさ」と、それに伴う「安全性・見え方の質」の差に起因します。
コース選びにおける「3つの判断基準」を理解することで、自分に必要なスペックを見極めることができます。
鉄則1:価格差の正体は「角膜を削る量」と「見え方の質」
まず理解すべきは、「なぜ約7.6万円と約30万円以上のコースがあるのか?」という点です。その核心は、角膜を削る量(切削量)と照射精度の差にあります。
レーシック手術は、エキシマレーザーを角膜に照射して屈折力を調整します。このとき、「いかに少ない切削量で、いかに正確に矯正できるか」が、術後の見え方の質(コントラスト感度など)や、将来的な目の健康(角膜強度)を左右します。
一般的に、安価なプランで使用される旧世代の機器は、新しい機器に比べて角膜を削る量が多くなる傾向があります。また、レーザーの照射精度や、眼球の細かな動きを追尾する機能(トラッキングシステム)の性能も異なります。
一方、上位プランで使用される最新機器(例:アマリスシリーズなど)は、個々の角膜の微妙な歪み(高次収差)まで解析し、必要最小限の切削量で滑らかに仕上げることが可能です。これは、切削面の滑らかさが術後の見え方の質に直結するためです。

尾内 医師医療において『安さ』だけで判断することは、必ずしも推奨できません。特に目の手術は、情報の取得やコミュニケーションなど、術後のQOL(生活の質)に直結する重要な要素です。
精神科の診療でも、患者さんが治療法を選択する際に『コスト』を重視されることはありますが、その選択が将来的にどのようなリスクやベネフィットをもたらすのか、長期的な視点を持つことが心の安定にも繋がります。
価格差には必ず医学的な理由(機器の精度や安全性、医師の技術料など)があることを理解し、納得できるまで説明を受けることが大切です。
鉄則2:保障期間は「3年以上」を目安にする
次に注目すべきは「保障期間」です。レーシック手術には、稀に「近視の戻り」(術後しばらくして視力が再び低下する現象)が起こる可能性があります。
万が一、視力が低下した場合、角膜の厚さに余裕があれば再手術が可能ですが、この再手術が無料で受けられる期間がプランによって異なります。
- スタンダード(最安値):1年保障
- 中位プラン(レクスト・アドバンスなど):5年保障
- 上位プラン(アマリス750Zなど):10年保障
近視の戻りは、術後半年〜1年以降に自覚されるケースもあります。1年保障では、視力が安定しきった後の変化に対応できないリスクが考えられます。「3年〜5年」あれば、術後の経過観察期間として一定の安心感があり、もし戻りが発生しても再手術の相談がしやすくなります。
コストパフォーマンスを考えるなら、「5年保障以上」が付帯しているプラン(アドバンスやレクスト、アマリスZなど)を基準に検討するのが一般的です。
鉄則3:営業職・ドライバーは「ハロ・グレア対策」を最優先に
3つ目の鉄則は、ライフスタイルや職業に関わる問題です。特に、夜間に車を運転する機会が多い方や、細かい文字を扱う仕事の方は、「ハロー・グレア」への対策機能を持つ機種を選ぶことが重要です。
- ハロー(Halo):光の周りにリング状のモヤが見える現象
- グレア(Glare):光がギラギラと放射状に伸びて眩しく見える現象
これらは、暗い場所で瞳孔が開いた際、レーザーの照射径(オプティカルゾーン)よりも瞳孔が大きくなってしまった場合や、角膜表面の微細な歪み(高次収差)によって発生しやすくなります。
最新の「アマリスZ」などの機種は、照射径を広く設定でき、かつ高次収差を補正する機能を備えているため、夜間の見え方の質(ナイトビジョン)への配慮がなされています。夜間の運転頻度が高い場合は、機器のスペックを確認することが推奨されます。
▼【参考データ】機器世代別のハロー・グレア発生リスク比較イメージ
| 項目 | 旧世代(スタンダード等) | 第4〜5世代(イントラ等) | 最新世代(アマリスZ等) |
|---|---|---|---|
| 照射径の調整 | 固定または狭い | やや柔軟 | 広範囲・柔軟 |
| 高次収差補正 | なし | 一部あり | 標準搭載 |
| 夜間の見え方 | リスク高め | 普通 | 非常にクリア |
| 推奨ユーザー | 日中活動中心の方 | 一般的な生活者 | ドライバー・映画好き |
※上記は一般的な機器特性に基づく比較イメージであり、個人の目の状態により異なります。
【目的別】品川近視クリニックのおすすめコース厳選3選+α
品川近視クリニックの多数のメニューの中から、性能と価格のバランスを考慮した場合、主に検討対象となるのは以下の3つ(+ICL)です。どのコースが自分に合っているか、以下の比較図を参考にしてください。


おすすめコース比較表
| 特徴 | ① アマリス750Z | ② Lext (レクスト) | ③ アドバンス |
| 推奨度 | ★★★★★ (Best) | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
| 位置づけ | バランスNo.1 | 品質・長期安定重視 | 予算重視の妥協点 |
| 参考価格(税込) | 両眼 約32万円 | 両眼 約35万円〜 | 両眼 約15.8万円 |
| 保障期間 | 10年 | 5年 | 5年 |
| 機器性能 | 最高峰 (7次元追尾) | 最高峰 + 角膜強化 | 標準 (イントラレース) |
| ハロ・グレア | 対策あり (優秀) | 対策あり (優秀) | 標準的 |
| こんな人に | 迷ったらコレ | 強度近視・若年層 | どうしても安くしたい |
※価格は変動する可能性があります。必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
【バランスNo.1】迷ったらこれ!「アマリス750Zレーシック」
多くの人にとって、性能と価格のバランスが最も優れている「最適解」と言えるのが「アマリス750Zレーシック」です。
最大の特徴は、「7次元アイトラッキングシステム」を搭載している点です。手術中、眼球は無意識に微細に動いてしまいますが、このシステムは1秒間に1050回という超高速で眼球の動きを認識し、レーザーの照射位置を瞬時に補正します。これにより、狙った位置からズレることなく、正確な照射が可能になります。
また、照射スピードが速く(750Hz〜)、角膜への熱ダメージを分散・制御する技術が搭載されているため、術後の炎症リスク低減と早期回復が期待できます。保障期間も最長の10年となっており、長期的な安心感もトップクラスです。
【品質重視】角膜を強化する新常識「Lext(レクスト)」
予算に余裕があり、「将来的な視力低下(戻り)のリスクを徹底的に抑えたい」という方には、「Lext(レクスト)」という選択肢があります。
Lextは、視力矯正(レーシック)に加えて、「角膜強じん化処置(角膜クロスリンキング)」を併用する治療法です。レーシック手術では角膜を削るため、どうしても元々の状態より強度が低下します。これが近視の戻りや、稀な合併症である角膜拡張症の原因となることがあります。
Lextでは、専用のビタミンB2点眼液を浸透させ、紫外線を照射することで角膜内のコラーゲン繊維を架橋(クロスリンク)させ、角膜を硬く丈夫にします。これにより、術前と同等の強度を維持し、視力の長期安定を目指します。なお、このプランの保障期間は5年となります。
どんな人に向いているか?
- 視力の戻りを極力防ぎたい方。
- 元々の近視が強く、角膜を削る量が多くなりがちな方。
- 近視進行の可能性がある若年層の方。
【予算重視の最終手段】「品川イントラレーシックアドバンス」
「アマリスZ」よりも費用を抑えたい場合の現実的な選択肢として、「品川イントラレーシックアドバンス」(税込約15.8万円)があります。
位置づけと注意点: このプランでは、フラップ作成に刃物ではなくレーザー(イントラレースFS60など)を使用するため、一定の安全性は確保されています。保障期間も5年あり、コストパフォーマンスに優れています。
しかし、屈折矯正を行うエキシマレーザーの性能やハロ・グレア抑制機能に関しては、アマリスZなどの上位機種と比較すると一世代前の技術となります。夜間の運転頻度が高い場合や、見え方の質にとことんこだわる場合は、数万円の差であっても上位機種を検討する価値があります。



どのコースを選ぶにせよ、重要なのは『自分にとってのリスクとベネフィット』を天秤にかけることです。
医師から提案されたプランが予算オーバーだった場合、無理をして生活が苦しくなっては本末転倒です。しかし、逆に安さを優先して不安を抱えたまま手術を受けることも、精神衛生上良くありません。
[監修:尾内医師のコメント]
「迷いや不安が残る状態で手術を決めるべきではありません。『もう少し考えさせてください』と言って一度持ち帰り、冷静になってから決断しても遅くはありません。納得できるまで、カウンセリングで疑問をぶつけてみてください。
「最安値7.5万円」のスタンダードレーシックをおすすめしない理由
ここでは、広告でよく目にする「7.5万円(スタンダードレーシック)」(※正確には税込約7.59万円)について、なぜ一般的に推奨されにくいのか、その理由を技術的な側面から解説します。


使用機器が「マイクロケラトーム(刃物)」であるリスク
最大の違いは、フラップ(角膜の蓋)を作成する際に使用する機器です。 現在の主流(イントラレーシック以上)ではフェムトセカンドレーザーを使用しますが、スタンダードレーシックでは「マイクロケラトーム」という機器が使われます。これは微細な刃物(カンナのようなもの)を電動で振動させて角膜の表面を切開する方法です。
医療用として長年の実績がある方法ですが、レーザーと比較した場合、以下の点がデメリットとして挙げられます。
- 切断面の質:レーザーほど滑らかにならず、やや荒くなる傾向がある。
- 精度のバラつき:フラップの厚みにわずかなムラが生じやすい(ボタンホール等のリスク)。
- 感染症リスク:刃物が直接触れるため、非接触のレーザーに比べて物理的なリスクがわずかに高まる
「イントラレーシック」との決定的な違い
「スタンダード(約7.6万円)」と、その上位の「イントラレーシック(約15.8万円)」の価格差は、主にこの「フラップ作成に刃物を使うか、レーザーを使うか」の違いにあります。
レーザーで作るフラップは、縁(エッジ)の形状を精密にコントロール(直角に近い角度など)できるため、手術後にフラップを戻した時の密着性と安定性が高いとされています。安全性を重視する場合、全レーザー方式(イントラレーシック以上)が現在の標準的な選択となっています。
実際に7.5万円で受けられる人は少ない?(適応基準の厳しさ)
また、マイクロケラトームによる手術は、角膜のカーブや厚さに対して適応基準が厳しく設定されています。角膜が薄い場合やカーブが平坦な場合などは、安全性の観点から「適応外」と診断され、より精密なレーザーを使用するプラン(アマリスZなど)が推奨されるケースが多くあります。
実際に、安価なプランを希望して来院しても、検査の結果、医学的な理由で上位プランを提案される患者さんは少なくありません。「7.5万円で手術できる」と決めつけず、あくまで「最低価格」であると認識しておくことが重要です。
予算が許すなら「ICL(眼内コンタクト)」も検討すべき?
レーシックに代わる選択肢として普及している「ICL(眼内コンタクトレンズ)」についても触れておきます。費用はレーシックよりも高額(両眼約46万円〜)になる傾向があります。
レーシックとの最大の違いは「元に戻せる(可逆性)」こと
レーシックは角膜を削るため、元の形状に戻すことはできません(不可逆)。対して、ICLは眼の中にレンズを挿入する手術であり、必要があればレンズを取り出して元の状態に戻すことが可能です(可逆性)。
この「可逆性」は、将来的に白内障手術を受ける際などにも柔軟に対応できるため、ICLを選択する大きな理由の一つとなっています。
強度近視や角膜が薄い人こそICLが適正
特に、以下のような条件に当てはまる場合、レーシックよりもICLが適しているとされます。
- 強度近視の方:レーシックでは角膜の切削量が多くなり、リスクが高まるため。
- 角膜が薄い方:レーシックの適応外となるケースが多いため。
- ドライアイの方:角膜の切開創が小さく、知覚神経への影響が少ないため、ドライアイの悪化リスクが低い。
コスパで考えるICL(初期費用は高いがメンテナンスフリー)
初期費用は高額ですが、一度手術を受ければ、日々のコンタクトレンズ代やケアの手間が不要になります。 使い捨てコンタクトレンズ(1DAYタイプなど)を使用している場合、約5年〜7年程度でICLの手術費用とコストが逆転するという試算もあります。長期間のコンタクトレンズ使用コストと比較した場合、長期的な視点では経済的なメリットが出る可能性も十分にあります。
専門医が回答!失敗しないためのQ&A
手術を検討する際によくある不安や疑問について、精神科専門医の尾内先生のアドバイスを交えて解説します。
手術への恐怖心が消えません。どうすればいいですか?
手術に対する恐怖は、生物として自分の身を守ろうとする自然な反応であり、決して恥ずかしいことではありません。無理に恐怖心を抑え込む必要はありません。
心理学的に、恐怖は『未知(Unknown)』から来ることが多いものです。『何をされるかわからない』から怖いのです。まずは無料検査を受けて、クリニックの雰囲気を見る、具体的な手術の手順を聞く、自分の目の状態を知る。これだけでも、漠然とした不安が『具体的な課題(Known)』に変わり、心が落ち着くことが多いものです。
行動を起こしてみて、それでも怖いならやめればいいのです。まずは『知る』ことから始めてみてはいかがでしょうか。
手術中の痛みや、術後の見え方は?
痛みについて: 手術中は点眼麻酔(目薬)を使用するため、一般的に痛みを感じることはほとんどありません。ただし、器具で目を開かれる感覚や、洗浄される感覚(触覚)、吸引リングで固定される際の圧迫感は残るため、それを「不快感」として感じることはあります。
術後の見え方: 手術直後は、視界が白っぽくぼやける(ベールがかかったような状態)のが一般的です。これは角膜のむくみや炎症によるものです。通常、数時間から翌日にかけて徐々に視力が回復し、クリアになっていきます。当日は光を眩しく感じることが多いため、保護メガネを着用して帰宅します。
万が一、視力が戻ってしまったら?
人間の体の治癒反応により、稀に近視の戻りが発生することがあります。そのために各プランには「保障期間」が設けられています。
視力が低下し、医師が再矯正が必要と判断した場合、保障期間内であれば初回に限り無料で再手術が可能です。ただし、再手術を行うには「角膜の厚さが十分にあり、安全に実施できること」が条件となります。角膜が薄いなどの理由で再手術ができない場合でも、視力が下がった状態でメガネやコンタクトレンズを使用することは可能です。
高いコースを勧められた場合、どう判断すればいいですか?
クリニックでは、検査結果に基づいて最適な(あるいはより高機能な)プランが提案されますが、予算を超える提案を受けることもあります。もし予算オーバーのプランを提案された場合は、「予算の上限を決めている」「一度持ち帰って検討する」と伝えることが有効です。即決する必要はありません。



医師にはインフォームド・コンセント(説明と同意)の義務があります。納得できない提案を断ることは、患者さんの正当な権利です。『家族と相談します』『今日は決められません』と伝えることに遠慮はいりません。
良い医療機関であれば、患者さんの迷いを尊重してくれます。逆に、そこで露骨に嫌な顔をするようなら、そのクリニックとは信頼関係を築くのが難しいかもしれません。冷静な判断ができる環境を自分で守ることも大切です。
まとめ:まずは「適応検査」で自分の目の状態を知ろう
ここまでの内容をまとめます。コース選びの主な基準は以下の通りです。
- バランス重視:「アマリス750Zレーシック」
- 安全性・長期安定重視:「Lext(レクスト)」
- 角膜強化で近視戻りリスクを抑えたい場合。保障は5年。
- 予算重視:「品川イントラレーシックアドバンス」
- 最低限、全レーザー方式(イントラレース)を選択することが推奨される。保障は5年。
- 角膜を削りたくない:「ICL(眼内コンタクト)」
しかし、「角膜の厚さ」と「目の形」がわからなければ、どの手術が受けられるかは確定しません。まずは無料の適応検査を受け、医学的なデータを把握することがスタートラインです。
▼【無料検査】予約前の最終チェックリスト
| 項目 | 内容 | チェック |
|---|---|---|
| コンタクト制限 | ソフトは3日前〜、ハードは2週間前から装用中止 | □ |
| 持ち物 | 運転免許証などの身分証、現在使用中のメガネ | □ |
| 移動手段 | 検査当日は瞳孔を開く薬を使うため、車・バイクの運転不可(公共交通機関を利用) | □ |
| スケジュール | 検査には2〜3時間かかるため、時間に余裕を持つ | □ |
| 心構え | 「まずは目の状態を知る」ことを目的とする(即決しなくてOK) | □ |
参考文献

