【医師監修】ICLおすすめクリニック比較|認定医の腕と費用総額で選ぶ「失敗しない」眼科の探し方
【医師監修】ICLおすすめクリニック比較|認定医の腕と費用総額で選ぶ「失敗しない」眼科の探し方

【医師監修】ICLおすすめクリニック比較|認定医の腕と費用総額で選ぶ「失敗しない」眼科の探し方

監修者写真
この記事の監修者
尾内 隆志 (おない たかし) Takashi Onai, M.D.
  • 資格:公益社団法人 日本精神神経学会 精神科専門医
  • 所属・役職:医療法人社団青雲会 北野台病院 理事長
  • 専門分野:臨床精神科医学一般、EDに伴う心理的側面
  • 医籍登録:医師免許取得:平成12年5月(医籍登録番号:409881)
学歴・職歴(要点を表示)
【学歴】
郁文館高等学校(平成3年4月〜平成6年3月)
聖マリアンナ医科大学 医学部医学科(平成6年4月〜平成12年3月)

【職歴】
東京大学医学部附属病院 精神神経科(平成12年4月〜平成13年5月)
針生ヶ丘病院 精神科(平成13年6月〜平成15年5月)
初石病院 精神科(平成15年6月〜平成17年5月)
手賀沼病院 精神科(平成17年6月〜平成18年12月)

理事長/院長よりご挨拶:
昭和32年の開院以来、地域の皆様に支えられ半世紀をこえる歴史を重ねてまいりました。社会や生活スタイルの変化に伴い精神医療も大きく変化しています。私たちは優しく開かれた医療をめざし、地域に根ざした活動を推進し、患者様・ご家族に安心いただけるホスピタルづくりに尽力してまいります。

結論:ICL(眼内コンタクトレンズ)は可逆性と質の高い見え方がメリットですが、執刀医の技術とアフターケアが結果を左右します。

この記事では、精神科医の尾内先生による『医療決断』のアドバイスを交え、認定医のランク、隠れ費用のない総額比較、そして東京・大阪・神奈川・千葉の厳選クリニックを、膨大なデータに基づき公平な視点で分析・解説します。

この記事でわかること 3 点

  • 失敗リスクを最小化する「インストラクター在籍」クリニックの選び方
  • 【東京・大阪・神奈川・千葉】おすすめ眼科の費用・保証・実績比較
  • コンタクトレンズ代と比較した「損益分岐点」と支払いシミュレーション

目次

なぜ今、SEや現役世代に「ICL」が選ばれるのか?

現在、システムエンジニア(SE)をはじめとするデスクワーク中心の現役世代の間で、ICL(眼内コンタクトレンズ)を選択する人が急増しています。

長時間のPC作業によるドライアイの深刻化や、災害時に「メガネがないと動けない」というリスク回避の観点から、従来のレーシックに代わる選択肢として注目されているのです。

しかし、なぜこれほどまでにICLが支持されるのでしょうか。

その最大の理由は、医学的な「安全性」と「可逆性(元に戻せること)」にあります。

ここでは、レーシックやコンタクトレンズと比較した際のICLの優位性を、データと構造的なメカニズムから紐解いていきます。

以下の比較表をご覧ください。

レーシック・ICL・コンタクトレンズの比較を表した画像

レーシック vs ICL vs コンタクトレンズ 比較一覧表

スクロールできます
比較項目レーシック (LASIK)ICL (眼内コンタクト)コンタクトレンズ (CL)
角膜の切除あり(不可逆)なし(温存)なし
可逆性元に戻せない取り出し可能着脱可能
見え方の質コントラスト低下の可能性鮮明・高コントラスト種類によるが良好
ドライアイ悪化リスクあり(知覚神経切断)影響ほぼなし悪化しやすい
近視の戻りまれにある極めて少ない
長期コスト1回の手術費のみ1回の手術費のみ生涯かかり続ける
適応範囲強度近視・角膜薄い人は不可強度近視・乱視も対応可ほぼ全域対応

レーシックとの最大の違いは「角膜を削らない」可逆性

ICLがレーシックと決定的に異なる点は、角膜を削るか否かという点に尽きます。

レーシックは角膜実質層をレーザーで蒸散させて屈折力を調整するため、一度削ってしまった角膜を元の厚さに戻すことは物理的に不可能です。

これが「不可逆な手術」と呼ばれる所以であり、将来的に度数が変化した場合や、白内障手術が必要になった際の計算が複雑になるという課題がありました。

一方で、ICLは眼の中に小さなレンズをインプラントする手術です。

角膜を削らないため、眼球の構造的な強度が保たれます。

そして何より重要なのが、万が一不具合が生じたり、将来的に白内障手術を受ける必要が出てきたりした場合には、レンズを取り出して元の状態に戻すことができる(可逆性がある)という点です。

この「やり直しがきく」という安心感こそが、リスク管理に敏感なエンジニアや医療従事者に選ばれている最大の理由と言えるでしょう。

また、角膜の知覚神経を切断しないため、術後のドライアイ発症リスクがレーシックに比べて極めて低いことも、モニターを凝視し続ける現代人にとって大きなメリットとなります。

「ホールICL」の登場で安全性が飛躍的に向上した理由

ICLの歴史において革命的だったのが、2014年に厚生労働省の承認を取得した「ホールICL(KS-AquaPORT)」の登場です。

かつてのICLは、眼内の房水(栄養を含んだ水)の流れを妨げないようにするために、事前に虹彩に小さな穴を開ける処置が必要でした。 

しかし、現在主流となっているホールICLは、レンズの中央にわずか0.36mmの極小の穴が開けられています。 

この技術革新により、房水の自然な循環が維持されるようになったため、事前の虹彩切開が不要になりました。 

その結果、以下の3つの安全性が飛躍的に向上しました。

  1. 白内障リスクの低減: 水晶体への干渉が減り、白内障の発症リスクが劇的に下がりました。
  2. 眼圧上昇の抑制: 房水の流れがスムーズになり、術後の眼圧上昇(緑内障発作)のリスクが低減しました。
  3. 手術時間の短縮: 工程が減ったことで、手術そのものの侵襲性が下がり、患者への負担も軽減されました。

現在、日本国内で認可され使用されているのは、ほぼ全てこの「ホールICL」であり、素材には生体適合性に優れた「コラマー(Collamer)」が使用されています。

コラマーはタンパク質の沈着を防ぎ、眼内で異物として認識されにくい特性を持っているため、メンテナンスフリーで半永久的に眼内に入れておくことが可能です。

精神科医が考える「視力回復」がメンタルヘルスに与える影響

視力の悩みは、単なる「見えにくさ」という物理的な問題にとどまらず、心理的なストレス要因としても大きく作用しています。

特に強度近視の方にとって、「メガネがないと何も見えない」という状態は、無意識のうちに慢性的な不安感を抱かせているものです。

この点について、精神科医の尾内先生にお話を伺いました。

尾内 隆志医師 (精神科専門医) のアドバイス

尾内 医師

視力が悪いことによる日々の微細なストレスは、積み重なるとメンタルヘルスに無視できない影響を与えます。
例えば、『朝起きてまずメガネを探さなければならない』『コンタクトが乾いて夕方には集中力が落ちる』といった日常の小さな不快感は、知らず知らずのうちに認知リソースを消費しています。
また、近年特に多いのが『災害時にコンタクトレンズが使えなくなったらどうしよう』『避難する際にメガネが壊れたら動けない』という予期不安です。
ICL手術によって裸眼視力を獲得することは、単に見えるようになるだけでなく、こうした『生存に関わる根源的な不安』から解放されることを意味します。
自分の目だけで世界を認識できるという感覚は、自己効力感(Self-efficacy)を高め、結果として日々の精神的な安定や仕事のパフォーマンス向上にも寄与する可能性があります。


後悔しないために!クリニック選びで絶対に見るべき4つの「スペック」

ICL手術は、使用するレンズ(スター・サージカル社製など)自体はどのクリニックでも同じです。

つまり、手術の結果や満足度を分ける変数は「レンズの品質」ではなく、「誰が執刀するか(技術)」と「どのような環境・条件で受けるか(保証・管理)」に集約されます。

スペックやロジックを重視する方であれば、なんとなくの雰囲気や広告のイメージだけで選ぶのは避けるべきです。

ここでは、後悔しないために必ず確認すべき4つの定量的・定性的なスペックについて解説します。

【執刀医】「認定医」と「インストラクター」の決定的な違い

ICL手術を行う医師には、ライセンス制度が存在します。

しかし、単に「認定医」といっても、その中には明確なランク分けがあることをご存知でしょうか。

執刀医の技術レベルは、以下の3段階に分類されます。

  • 認定医: スター・サージカル社の講習を受け、手術を行う資格を持つ医師。
  • インストラクター: 認定医を指導する立場にある、豊富な経験を持つ医師。
  • エキスパートインストラクター: インストラクターの中でもさらに上位に位置し、国内でも数名〜十数名しか存在しない、権威ある指導医。

▼認定ランクの重要性について詳しく見る

ICL手術は、眼内でレンズを固定する位置や角度の微調整が非常に繊細な手技です。

特に「乱視用レンズ」の場合、軸が数度ずれるだけで矯正効果が落ちてしまいます。

また、患者の眼の大きさに合わせて最適なレンズサイズ(S/M/L/LLなど)を選定する際にも、データの読み取りと経験知が不可欠です。

レンズサイズが合わないと、白内障や緑内障のリスクが高まるため、ここの判断ミスは致命的です。

インストラクター以上の医師は、数多くの症例を通じて「データには表れない眼球の形状の癖」を見抜く力に長けていると言われています。

したがって、クリニック選びの際は「認定医がいるか」だけでなく、「インストラクター資格を持つ医師が在籍しているか(そして執刀してくれるか)」を確認することが、成功率を高めるための最も確実な指標となります。

【費用】「最安値」の罠に注意!比較すべきは「コミコミ総額」

Webサイト上の料金表で「最安値 40万円台」といった表記を見かけることがありますが、実勢価格(両眼)は46万円〜80万円程度と幅があり、安易な判断は危険です。 

なぜなら、ICL手術には手術費以外にも、乱視矯正費(+10万円程度)や強度近視加算などのコストが発生する可能性があるからです。 

見積もりを比較する際は、必ず以下の項目が含まれているかを確認し、「総額」で計算してください。

費用に含まれるべき項目チェックリスト

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項目確認ポイント理想的な条件
適応検査代手術前の精密検査費用無料 または 手術費から差し引き
術前検査・薬代当日までの点眼薬など手術費込み
術後検診代翌日・1週間・1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月・1年など術後3年間は無料などの長期設定
保護メガネ代術後1週間かける保護用メガネ無料支給
再手術保証度数ズレや位置修正の費用3年間の無料保証(全額無料か確認)

特に注意が必要なのは「術後検診代」です。

手術費自体は安くても、術後の検診が毎回有料(3,000円〜5,000円程度)だと、トータルコストは高くなってしまいます。

また、乱視がある場合は「乱視用レンズ」が必要となり、通常レンズに比べてプラス10万円程度加算されるのが一般的です。

自分の目に乱視があるかどうかも含め、カウンセリング時に詳細な見積もりを出してもらいましょう。

【保証】「度数ズレ」や「サイズ不適合」時の再手術は無料か?

ICLは精度の高い手術ですが、人間の体は生体であるため、術後の治癒過程でわずかに度数が変化したり、レンズの位置が回転してしまったりする可能性がゼロではありません。

また、極めて稀ですが、レンズのサイズが合わずに眼圧が上がってしまった場合には、レンズの入れ替え(サイズ変更)が必要になることもあります。

こうした「万が一」の事態が発生した際に、追加費用なしで再手術や位置調整を行ってくれる「保証期間」がどれくらいあるかは極めて重要です。

一般的には「1年保証」と「3年保証」のクリニックが多いですが、眼の状態が安定するまでの期間を考慮すると、3年間の長期保証が付帯しているクリニックの方が安心度は格段に高いと言えます。

この点について、メンタルヘルスの観点から尾内先生にもご意見をいただきました。

尾内 隆志医師 (精神科専門医) のアドバイス

尾内 医師

手術を受ける患者さんにとって、『もし失敗したらどうしよう』『追加でお金がかかったらどうしよう』という不安(サージカル・アンザイエティ)は、想像以上に大きなストレスとなります。
明確な保証制度があるということは、単なる金銭的なリスクヘッジ以上の意味を持ちます。
『何かあっても守ってもらえる』という心理的安全性(Psychological Safety)が確保されている状態で手術に臨むことは、術中の過度な緊張を防ぎ、術後の経過を穏やかな気持ちで過ごすためにも、医学的に見て非常に意義のあることです。

【感染症対策】清潔度クラスと手術室の環境

ICLは眼球内部に触れる手術であるため、感染症(眼内炎)のリスクを限りなくゼロに近づける必要があります。

そのためには、手術室の空気清浄度が極めて重要です。

信頼できる大手クリニックの多くは、米国連邦規格などで定められた「クラス10,000」あるいはさらに高レベルな「クラス1,000」といった、NASA基準にも匹敵するクリーンルームを手術室に採用しています。

また、使用する器具がディスポーザブル(使い捨て)であるか、滅菌体制が徹底されているかもチェックポイントです。

公式サイトで手術室の設備や感染症対策について具体的に言及しているクリニックは、衛生管理に対する意識が高いと判断できるでしょう。


地域・目的別 ICLおすすめクリニック比較【東京・大阪・神奈川・千葉】

ここからは、前述した「執刀医の資格」「総額費用」「保証内容」「衛生管理」の基準を満たした、東京・大阪・神奈川・千葉エリアのおすすめクリニックを厳選してご紹介します。

単なるランキングではなく、それぞれのクリニックが「どのようなニーズを持つ人に最適か」という視点で分類しました。

【総合力・実績】症例数トップクラス&インストラクター多数在籍のクリニック

まずは、圧倒的な症例数を誇り、多くのインストラクターが在籍している「総合力」の高いクリニックです。

データと実績を重視し、失敗の確率を極限まで下げたい方におすすめです。

1. 品川近視クリニック(東京・大阪・名古屋・福岡・札幌)
  • 特徴: 世界No.1のICL症例数(2019年〜 STAAR Surgical社アワード連続受賞)を誇る最大手。グループ全体で数万件規模の症例データを有しており、そのスケールメリットが費用面とトラブル対応力に反映されています。
  • 費用: 業界最安水準でありながら、検査代・薬代・定期検診代を含む明朗会計。
  • 保証: 3年間の長期保証が付帯しており、万が一の度数変更やサイズ交換も無料対応。
  • おすすめの理由: 「迷ったらここ」と言える定番。多くのエンジニアや医療従事者もここで手術を受けています。
2. 先進会眼科(東京・大阪・福岡)
  • 特徴: 執刀医指名制度があり、信頼できる医師を自分で選ぶことができます。アフターケアの丁寧さに定評があり、ホスピタリティを重視する層に支持されています。
  • 費用: 品川近視クリニックと競合する価格帯で、コストパフォーマンスは非常に高いです。
  • 技術: 最新の検査機器を積極的に導入しており、精密なデータ測定に基づくレンズ選定が行われます。

総合力上位クリニックのスペック比較表

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クリニック名費用目安(両眼/乱視なし)保証期間執刀医ランクエリア
品川近視クリニック46万円〜3年間指導医多数東京・大阪・他
先進会眼科46万円〜3年間指導医在籍東京・大阪・他
新宿近視クリニック46万円〜3年間専門医対応東京

【専門性特化】執刀医の「顔」が見えるエキスパート在籍クリニック

次に、費用よりも「誰に切ってもらうか」という安心感や、プレミアムな医療体験を重視する方におすすめのクリニックです。

1. アイクリニック東京(東京・丸の内)
  • 特徴: 執刀全責任者が「エキスパートインストラクター」である北澤世志博医師。ICLの第一人者による執刀を確約できる数少ないクリニックです。
  • 費用: 比較的高価格帯(70万円〜)ですが、その分、徹底したパーソナライズ医療が提供されます。
  • おすすめの理由: 「絶対に失敗したくない」「日本のトップドクターにお願いしたい」という強いこだわりを持つ方に最適です。
2. サピアタワー アイクリニック東京(東京)
  • 特徴: 上記アイクリニック東京の分院。こちらもエキスパートインストラクターが在籍し、質の高い医療を提供しています。

【地域密着】神奈川・千葉・大阪で通いやすい評判の眼科

ICL手術は、術後も翌日、1週間、1ヶ月、3ヶ月…と定期的な検診が必要です。

忙しいビジネスパーソンにとっては、自宅や職場から通いやすい立地であることも重要な選定基準となります。

神奈川エリア
  • みなとみらいアイクリニック: 長年の実績があり、横浜エリアでの信頼が厚いクリニック。丁寧なカウンセリングが評判です。
  • スカイビル眼科: 横浜駅直結の利便性が魅力。
千葉エリア
  • 千葉近郊の有力眼科: 船橋や柏などのターミナル駅周辺に、ICL認定医が在籍する眼科が増えています。都内まで出るのが億劫な方は、地元の認定医を探すのも賢い選択です。
大阪エリア
  • フジモト眼科: 天王寺にあり、関西屈指のICL実績を持つ。インストラクターが在籍。
  • よしだ眼科: 豊中市。地域密着型ながら高度な医療を提供し、口コミでの評価が高い。

尾内 隆志医師 (精神科専門医) のアドバイス

尾内 医師

クリニック選びでは『通いやすさ』もメンタルヘルスの観点から無視できない要素です。
術後は目が過敏になっていたり、見え方が安定するまで不安を感じやすかったりします。
そのような状態で、遠方のクリニックまで満員電車に揺られて通院するのは、心身にとって大きなストレス(ストレッサー)となります。
『何かあったらすぐに診てもらえる』という物理的な距離の近さは、安心感に直結します。無理なく通える範囲で、信頼できる医師を見つけることをお勧めします。


ICLの費用対効果を徹底検証:コンタクトレンズとどっちが得?

ICLの手術費用は両眼で50万円〜70万円程度と、決して安い金額ではありません。

この初期投資(イニシャルコスト)の高さがネックとなり、決断を躊躇している方も多いのではないでしょうか。

しかし、長期間コンタクトレンズを使用し続けるランニングコストと比較すると、実はある時点からICLの方が安くなる「損益分岐点」が存在します。

SEとしての合理的な視点で、コストパフォーマンスを検証してみましょう。

損益分岐点は「約7〜8年」?20年間のトータルコスト試算

使い捨てコンタクトレンズ(1dayタイプ)を使用している場合、月々の費用は約5,000円〜8,000円程度かかります。

これにケア用品代や定期検診代を加えると、年間で約8万円〜10万円の出費となります。

一方、ICLの手術費用を平均60万円と仮定します。

これを単純計算で比較すると、以下のようになります。

  • コンタクトレンズ(年間9万円): 7年で63万円
  • ICL手術(初期費用): 60万円(以降のメンテナンス費は基本ゼロ)

つまり、手術後7〜8年でコストが逆転し、それ以降はずっとICLの方が「お得」になるという計算が成り立ちます。

もしあなたが現在34歳であれば、40代前半で元が取れ、それ以降の人生(老眼が始まるまで、あるいはそれ以降も)において数百万円単位の節約効果が期待できるのです。

コンタクトレンズ代(2way/1day)とICL費用の推移比較グラフ

コンタクトレンズとICLの長期コスト推移を表した比較画像

(※1dayコンタクト使用者は約5年、2week使用者は約7年程度で損益分岐点を迎えるシミュレーションが一般的です)

また、金銭的なコストだけでなく、「コンタクトをつけ外しする時間」「買いに行く手間」「在庫管理のストレス」といった「時間的コスト」もゼロになるメリットは計り知れません。

医療ローンと医療費控除の活用で、月々の負担を数千円に

一括で支払うのが難しい場合でも、「医療ローン」を利用することで、月々の支払いを3,000円〜10,000円程度に抑えることが可能です。

これは、毎月のコンタクトレンズ代と変わらない、あるいはそれ以下の負担額で手術を受けられることを意味します。

さらに重要なのが、「医療費控除」の活用です。

ICL手術は、国税庁により医療費控除の対象として認められています。

年間の医療費が10万円を超えた場合、確定申告を行うことで所得税の一部が還付され、翌年の住民税が減額されます。

▼医療費控除の計算シミュレーション

モデルケース:佐藤さん(34歳・独身・年収650万円)

  • 課税所得金額:約350万円(推定)
  • 所得税率:20%
  • ICL手術費用:60万円

控除額の計算:

医療費控除額 = 60万円 – 10万円 = 50万円

還付・減税される金額の目安:

  1. 所得税の還付金: 50万円 × 20% = 10万円
  2. 住民税の減税額: 50万円 × 10% = 5万円

合計節税効果:約15万円

つまり、実質的な手術費用は 60万円 – 15万円 = 45万円 程度まで下がることになります。

※上記は概算です。正確な金額は個人の控除状況や家族構成により異なりますので、税務署や税理士にご確認ください。

このように、制度を賢く利用することで、表示価格よりも大幅に安く手術を受けることが可能です。


包み隠さず伝えます:ICLのリスクと「ハロー・グレア」の実際

ここまではICLのメリットを中心に解説してきましたが、医療行為である以上、リスクや副作用がゼロではありません。

「失敗したくない」と考えるなら、ネガティブな情報こそ正しく理解しておく必要があります。

ここでは、代表的なリスクである「ハロー・グレア」や感染症について、包み隠さず解説します。

夜間の光の輪「ハロー・グレア」はPC作業や運転に影響する?

ICL手術後、最も多くの人が経験する視覚症状は「ハロー(光の周りにリング状のもやが見える)」と「グレア(光がギラギラと眩しく伸びて見える)」です。

これは、ホールICL特有の「中央の穴」やレンズの縁で光が乱反射することによって起こります。

実際の見え方と影響:
  • 発生頻度: 術後初期はほぼ全員が何らかの形で見えます。
  • 影響する場面: 夜間の信号機、街灯、対向車のヘッドライトなど「暗い場所での強い光源」を見た時に顕著です。
  • 経過: 「神経順応(Neuroadaptation)」という脳の働きにより、時間の経過とともに気にならなくなります。術後1週間が最も強く、1〜3ヶ月で徐々に慣れ、半年以降は多くの人が日常生活で忘れているレベルになります。

実際にICLを受けた多くのエンジニアの方々の体験談を分析しても、「日中のモニター作業やオフィスの照明下では全く気にならない」という声が大半を占めています。

ただし、夜間の長時間運転を職業としている方や、光に対して極端に過敏な方は、事前に医師と相談し、シミュレーション画像などで見え方を確認しておくことを強くお勧めします。

サイズ不適合によるレンズ入替の確率

前述した通り、眼球内のスペースに対してレンズのサイズが合わない場合、白内障や緑内障のリスクが生じるため、レンズを交換する再手術が必要になることがあります。

しかし、この発生確率は近年の測定技術の向上により極めて低くなっており、全体の1%未満(0.数%程度)と言われています。

再手術自体も安全に行えますが、身体的・精神的な負担にはなるため、やはり最初のクリニック選びで「サイズ選定に長けたインストラクター」を選ぶことが最大のリスクヘッジとなります。

感染症リスクと術後の生活制限(洗髪・洗顔禁止期間)

術後眼内炎の発生率は約0.017%(約1/6000)と統計的に極めて稀です。

万が一発症しても、「異変を感じてすぐに受診し、早期治療を行えば視機能は守られる」というのが医学的な事実ですので過度に恐れる必要はありませんが、放置すればリスクが高まるため術後の管理は徹底しなければなりません。

特に術後1週間は、細菌が目に入らないようにするための生活制限があります。

  • 洗髪・洗顔: 術後3日〜1週間程度は禁止(美容院での洗髪や、拭き取りシートで対応)。
  • 入浴: 首から下は翌日から可能だが、顔にお湯がかからないように注意。
  • 激しい運動・プール: 1ヶ月程度は控える。

尾内 隆志医師 (精神科専門医) のアドバイス

尾内 医師

術後の生活制限期間は、多くの患者さんにとってストレスの溜まる時期です。
『髪が洗えなくて気持ち悪い』『うっかり目を触ってしまったらどうしよう』という不安がつきまといます。
しかし、この期間を単なる『我慢の期間』と捉えるのではなく、『心身を休め、新しい視力を定着させるための休息期間(リカバリータイム)』とポジティブに捉え直してみてください。
焦る必要はありません。眼の状態は日々回復していきます。不安なことがあれば、一人で抱え込まずにすぐにクリニックの検診で相談することが、精神的な安定を保つ秘訣です。


手術までの具体的な流れと所要時間

最後に、実際に手術を受けるまでの流れをシミュレーションしてみましょう。

ICLは「今日行って今日手術」というわけにはいきません。レンズのオーダーメイド発注などが必要なため、計画的に進める必要があります。

適応検査(ここが最重要)〜レンズ発注

まず最初に行うのが「適応検査」です。

これは、視力や角膜の形状だけでなく、「眼の中にレンズを入れるスペースが十分にあるか」を調べる極めて重要な検査です。

検査には散瞳薬(瞳孔を開く目薬)を使用するため、手元が見えにくくなります。当日は車やバイクの運転はできません。

この検査結果を基に、医師と相談してレンズの種類と度数を決定し、メーカーに発注します。

レンズが届くまでには、国内在庫があれば数日、乱視用や特注レンズの場合は数週間〜数ヶ月かかることもあります。

手術当日のスケジュール(滞在時間は約3時間)

手術当日の流れは非常にスムーズです。

  1. 来院・受付: 点眼麻酔を開始します。
  2. 前処置: 瞳孔を開き、麻酔を効かせます。
  3. 手術本番: 片目わずか10分程度、両目で20〜30分程度で終了します。痛みは点眼麻酔によりほとんど感じず、「触られている感覚」がある程度です。
  4. 休息: 術後、リクライニングチェアで1時間ほど休み、眼圧などが安定しているか確認します。
  5. 帰宅: 保護メガネをかけて帰宅します。この時点ですでに「見えている」ことに感動する方が多いです。

翌日検診・1週間検診・定期検診

手術翌日は必ず検診が必要です。

ここで傷口の状態やレンズの位置、視力を確認します。

その後は1週間後、1ヶ月後、3ヶ月後…と間隔を空けて検診を行います。

術後の点眼薬(抗菌薬・抗炎症薬)は、感染症予防のために非常に重要ですので、医師の指示通りに必ず点眼してください。


専門医監修・ICLに関するよくある質問 (FAQ)

最後に、ICLを検討している方からよく寄せられる疑問について、専門家の知見を交えてQ&A形式で回答します。

将来、白内障になったらどうなりますか?

将来的に加齢で白内障になった場合でも、問題なく白内障手術を受けることができます。

その際は、挿入していたICLレンズを取り出し、白内障手術(濁った水晶体を人工眼内レンズに入れ替える手術)を行います。

ICLが入っていたことが白内障手術の妨げになることは基本的にありませんのでご安心ください。

老眼になったらレンズは入れ替えられますか?

可能です。老眼治療用の眼内レンズ(多焦点レンズなど)への入れ替えを行うこともできますし、ICLを入れたまま老眼鏡で対応することも可能です。

また、最近では「老眼対応のICL(IPCLなど)」も登場してきており、選択肢は広がっています。

手術中、痛みや「見えている怖さ」はありますか?

尾内 隆志医師 (精神科専門医) の回答

尾内 医師

手術中の『痛み』に関しては、点眼麻酔が十分に効いているため、ほとんど感じることはありません。
一方で、『意識がある中で目を触られる怖さ』を感じる方は少なくありません。手術中は顕微鏡の光を見つめることになるため、器具が迫ってくる様子がはっきりと見えるわけではありませんが、恐怖心から力んでしまうことがあります。
コツは、『深呼吸を止めないこと』です。緊張すると呼吸を止めがちですが、意識してゆっくり呼吸をすることで、自律神経が整い、体の力が抜けます。
また、どうしても怖い場合は、事前に医師に伝えておけば、笑気麻酔(リラックスするガス)などを使用できるクリニックもあります。我慢せずに『怖い』と伝えることが、安全な手術への第一歩です。


まとめ:ICLは「人生の時間を買う」投資。まずは適応検査へ

ICL手術は、単に視力を回復させるだけでなく、日々のコンタクトレンズケアの手間や、災害時の不安、そして「見えないこと」による精神的なストレスからあなたを解放する手段です。

これはある意味、「人生の質(QOL)と時間を買う投資」と言えるでしょう。

今回の記事の要点まとめ
  • ICLは角膜を削らない安全性の高い手術だが、クリニック選び(執刀医)が全て。
  • 費用は「表面価格」ではなく、検査代や保証を含んだ「総額」と「医療費控除後」の実質コストで判断すべき。
  • まずは適応検査を受け、「自分の目にレンズが入るスペースがあるか」を確認することから始まる。

どれだけネットで情報を集めても、実際にあなたの目にレンズが入るかどうかは、検査をしてみなければ分かりません。

検査の結果、「ICL不適応」となる可能性もあります。

だからこそ、あれこれ悩む前に、まずは一度専門機関で適応検査を受けてみてください。

自分の目の正確なデータを知ることは、手術を受ける・受けないに関わらず、今後の目の健康管理において大きな財産となるはずです。

尾内 隆志医師 (精神科専門医) のメッセージ

尾内 医師

『迷っている時間』そのものも、実は脳にとってはストレス負荷(コグニティブ・ロード)になります。
不確実な未来に対して不安を抱き続けるよりも、専門家に相談し、自分の目の状態を客観的な事実として把握することで、心はスッと軽くなります。
手術を即決する必要はありません。まずは『自分の体を知る』という小さな一歩を踏み出してみましょう。その行動自体が、あなたの人生をより良い方向へコントロールするきっかけになるはずです。

クリニック選び 最終チェックリスト

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チェック項目理想的な基準
執刀医の質□ ICLインストラクター以上の資格者が在籍・執刀するか
保証期間□ 術後3年以上の無料再手術保証があるか
費用総額□ 術後検診代や薬代が含まれているか(追加費用なし)
アクセス□ 自宅や職場から1時間圏内で通えるか
衛生管理□ クリーンルームのクラスや感染症対策が明記されているか
雰囲気□ カウンセリングでリスクについても十分な説明があったか

参考文献・関連リンク

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