【医師監修】心因性EDの原因「脳の誤作動」と改善に向けた3ステップを解説する記事のアイキャッチ画像。笑顔の医師と脳の再起動をイメージしたイラストが描かれています。

【医師監修】心因性EDの原因は“脳の誤作動”だった|今日から改善できる3ステップ

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この記事の監修者
尾内 隆志 (おない たかし) Takashi Onai, M.D.
  • 資格:公益社団法人 日本精神神経学会 精神科専門医
  • 所属・役職:医療法人社団青雲会 北野台病院 理事長
  • 専門分野:臨床精神科医学一般、EDに伴う心理的側面
  • 医籍登録:医師免許取得:平成12年5月(医籍登録番号:409881)
学歴・職歴(要点を表示)
【学歴】
郁文館高等学校(平成3年4月〜平成6年3月)
聖マリアンナ医科大学 医学部医学科(平成6年4月〜平成12年3月)

【職歴】
東京大学医学部附属病院 精神神経科(平成12年4月〜平成13年5月)
針生ヶ丘病院 精神科(平成13年6月〜平成15年5月)
初石病院 精神科(平成15年6月〜平成17年5月)
手賀沼病院 精神科(平成17年6月〜平成18年12月)

理事長/院長よりご挨拶:
昭和32年の開院以来、地域の皆様に支えられ半世紀をこえる歴史を重ねてまいりました。社会や生活スタイルの変化に伴い精神医療も大きく変化しています。私たちは優しく開かれた医療をめざし、地域に根ざした活動を推進し、患者様・ご家族に安心いただけるホスピタルづくりに尽力してまいります。

この記事の結論と要点

心因性EDは、身体的な機能不全ではなく、過度なストレスやプレッシャーによって脳が一時的に「性的興奮」よりも「防衛本能」を優先させている状態です。

つまり、ハードウェア(身体)は正常で、ソフトウェア(脳の指令)に一時的なバグが生じているに過ぎません。

この記事では、精神科専門医の尾内隆志先生監修のもと、脳にかかっているブレーキを解除するための正しい医学的知識と、薬を「自転車の補助輪」として賢く使いながら自信を取り戻すための、具体的な3つのステップを解説します。

あなたは決して「不能」になったわけではありません。ここから一緒に、解決へのロードマップを歩んでいきましょう。

この記事でわかること 3点

  • なぜ健康なのに勃起しないのか?「脳と神経のメカニズム」を徹底解剖
  • 身体の異常(器質性)と心の異常(心因性)を見分けるセルフチェック
  • 「予期不安」を断ち切り、薬なしでの性生活を目指すための具体的トレーニング
目次

なぜ「心因性ED」が起こるのか?正体は「脳の緊急停止」

「どうして急にできなくなったんだろう」「自分はもう男として終わったのか」

そう自分を責める必要はありません。心因性EDは、あなたの「男としての能力」が失われたのではなく、脳が優秀すぎるがゆえに起こる「緊急停止システム」の作動だからです。

まずは、なぜ勃起という現象が阻害されるのか、その医学的なメカニズムを論理的に理解することから始めましょう。

仕組みがわかれば、漠然とした不安は「対処可能な課題」へと変わります。

尾内 隆志 医師(精神科専門医)の解説

尾内 医師

心因性EDと聞くと『心が弱いからだ』と自分を責めてしまう方が多いのですが、これは大きな誤解です。
実は、これは人間が本来持っている防衛反応の一種なのです。
脳が過度なストレスや緊張(=敵)を感知すると、生命維持を優先するために、生殖機能(=勃起)を一時的にシャットダウンしようとします。
つまり、あなたの脳は正常に危機管理を行っているだけであり、身体機能そのものが壊れているわけではないのです。

あなたのブレーキはどっち?「2つの心因」を知る

心因性EDと一口に言っても、その背景には大きく分けて2つの「心のブレーキ」が存在します。専門的にはそれぞれ「現実心因」「深層心因」と呼ばれます。

ご自身がどちらに近いか、あるいは両方が重なっているかを確認してみましょう。

① 現実心因(日常生活のストレス)

20代〜40代の男性に最も多いタイプです。

  • 主な原因: 仕事の過労、人間関係の悩み、妊活のプレッシャー、以前の失敗への不安。
  • 状態: 脳が一時的に「今は性行為どころではない」と判断している状態です。環境を整えたり、一時的にお薬の力を借りたりすることで、比較的スムーズに改善しやすいのが特徴です。

② 深層心因(心の奥底にある要因)

より根深い心理的要因が関係しているタイプです。

  • 主な原因: 幼少期の厳格な教育、過去の性的なトラウマ、自分自身の性に対する強い罪悪感。
  • 状態: 無意識のうちに深いブレーキがかかっています。この場合は、お薬だけでなく、カウンセリングなどを通じて「心と性の捉え方」をゆっくりと紐解いていくアプローチが有効です。
分類原因のイメージ改善への第一歩
現実心因「今は忙しくて余裕がない」休息・環境調整・お守りの薬
深層心因「性に対して不安や恐怖がある」対話・カウンセリング・自己受容

ポイント: 多くの心因性EDは、複数の要因が絡み合っています。まずは「自分を責める必要はない」ということを知った上で、次のメカニズムを読み進めてください。

勃起のメカニズムと「交感神経」の暴走

交感神経が優位になると血管が収縮してEDにつながり、副交感神経が優位になると血管が拡張して勃起が起こる仕組みを示した図

勃起は、意思の力だけでコントロールできるものではなく、自律神経のバランスによって支配されています。

ここには「副交感神経(リラックス)」と「交感神経(興奮・緊張)」という2つのスイッチが存在します。

正常な勃起は、心身がリラックスし、副交感神経が優位になっている時にのみ起こります。

副交感神経からの指令が血管を拡張させ、陰茎に血液が流れ込むことで勃起が完了します。

しかし、仕事の過度なプレッシャーや「今日は絶対に失敗できない」という強い緊張感があると、脳はそれを「危機的状況」と判断し、交感神経(戦闘モード)を強制的に発動させます。

交感神経が優位になると、全身の血管は収縮し、心臓や筋肉に血液が集められます。その結果、陰茎への血流が遮断され、物理的に勃起が不可能な状態になってしまうのです。

「失敗したらどうしよう」が招く負のループ(予期不安)

性行為での失敗体験が予期不安を生み、交感神経が過剰に働くことでEDを引き起こす悪循環の仕組みを示した図

心因性EDを長引かせる最大の要因は、過去の失敗体験がトラウマとなり、「また失敗したらどうしよう」と考える予期不安です。

真面目で責任感の強い人ほど、この予期不安に陥りやすい傾向があります。

「パートナーを満足させなければならない」「男としての義務を果たさなければならない」という思考が、セックスを「楽しみ」ではなく「試験」のような場へと変えてしまいます。

ベッドに入る前から脳内で「失敗のシミュレーション」が行われ、その不安が交感神経を刺激し、実際にEDを引き起こす。

そしてその失敗がさらに自信を喪失させ、次回の不安を強める……。この悪循環(負のループ)こそが、心因性EDの正体です。

5分で確認!あなたのEDは「心因性」か「器質性」か?

朝立ちや自慰での勃起の有無から、EDが心因性か器質性かを判断する簡易チェックフロー図

自分が心因性EDなのか、それとも血管や神経に異常がある「器質性ED」なのかを判断することは、不安を解消する上で非常に重要です。

もし心因性であれば、あなたの身体という「ハードウェア」は新品同様に機能しています。問題は「ソフトウェア(脳の指令)」にあるだけなので、修正は十分に可能です。

ここでは、その見極めを行うための重要な指標とセルフチェックリストを紹介します。

最大の判断基準は「朝立ち」と「自慰」

最も確実で簡単な判断基準は、「朝立ち(夜間陰茎勃起現象)」があるかどうか、そして自慰(マスターベーション)」の時には勃起するかどうかです。

朝立ちは、睡眠中のレム睡眠時(リラックス状態)に、無意識に起こる生理現象です。

もし朝立ちが起きているのであれば、陰茎への血管、神経、ホルモン分泌といった身体的な機能は正常に保たれている可能性が極めて高いといえます。

同様に、一人でリラックスした状態での自慰行為なら勃起する場合も、器質的な問題は考えにくいでしょう。

「一人ならできるのに、パートナーの前だとできない」。このギャップこそが、原因が身体ではなく対人緊張やプレッシャー(心因性)にあることの何よりの証明です。

簡易セルフチェックリスト

以下のチェックリストで、ご自身の状態を確認してみましょう。当てはまる項目が多いほど、心因性EDの可能性が高くなります。

▼心因性EDセルフチェックリストを開く

スクロールできます
チェック項目解説
朝立ちは定期的にある身体機能(血管・神経)は保たれている証拠です。
自慰行為では勃起できるリラックス状態なら機能するため、原因は心理的要因です。
ある日突然EDになった器質性(動脈硬化など)は徐々に進行します。突然の発症はストレス因子の可能性大です。
特定のパートナーの時だけできない関係性やプレッシャーが影響しています。
「失敗したくない」という不安が強い予期不安が交感神経を刺激しています。
20代〜30代である若年層のEDの多くは心因性です。
最近、仕事や環境の変化でストレスが多いストレスによる自律神経の乱れが原因です。
※補足:混合性EDについて

糖尿病や高血圧などの生活習慣病がある場合、身体的な要因(器質性)と心理的な要因(心因性)が合わさった「混合性ED」の可能性もあります。しかし、20代〜30代で基礎疾患がない場合、その多くは心因性が主体のケースです。

【実践編】脳のブレーキを外す!今日からできるメンタルケア・トレーニング

ここからは、心因性EDの根本原因である「脳の誤作動」を修正するための具体的なアクションプランを解説します。

精神医学的なアプローチである「認知行動療法」のエッセンスを取り入れ、「〜ねばならない」という思考の呪縛を解いていきましょう。

尾内 隆志 医師(精神科専門医)のアドバイス

尾内 医師

心因性EDの患者さんに共通するのは、『完璧にやり遂げなければならない』という強い義務感です。これを精神医学では『認知の歪み』と呼びます。
治療の第一歩は、この歪んだ認知を修正することです。『勃起しなくても愛し合える』『途中まででもいい』と、自分に課しているハードルを意識的に下げることが、結果的に脳の緊張を解き、本来の機能を取り戻す近道となります。

思考のリセット:「完璧なセックス」を目指さない

まず行うべきは、「中折れ=男としての失格」という極端な思い込みを捨てることです。

セックスの目的を「射精までの完璧な完遂」に設定してしまうと、途中のプロセスすべてがプレッシャーになります。目的を「パートナーとの親密な時間を共有すること」に再定義しましょう。

具体的なテクニックとして、「今日は挿入しなくてもいい日」とあらかじめ決めてしまうのが有効です。

「勃起しなくてもいい」「手や口での愛撫だけで十分」と自分に許可を出すことで、脳から「失敗への恐怖」が消え、結果として副交感神経が優位になりやすくなります。

逆説的ですが、「勃起しようとしない」ことが、最も勃起を促すのです。

【特設】「今日が排卵日」という重圧に負けないために

妊活に取り組んでいるカップルにとって、避けて通れないのが「タイミングED(妊活ED)」の悩みです。

「今日、頑張らないと一ヶ月が無駄になってしまう」という強いプレッシャーは、脳にとって戦場に立たされているのと同じくらいのストレスになります。

奥様への申し訳なさや、子どもを望む責任感が強い人ほど、交感神経が暴走してしまい、身体が反応しなくなるのは、実はごく自然な生理現象なのです。

妊活中の「心のブレーキ」を外すためには、以下の3つの考え方を取り入れてみてください。

  • 「中出し」をゴールにしない「射精して中に入れなければ」と考えると、行為そのものが義務的な作業になってしまいます。まずは「二人の肌の温もりを感じる時間」をゴールに設定し直してみてください。
  • 「タイミング法」の回数を増やす、または分散させる「今日だけ」と決め打ちするのではなく、排卵日前後の数日間、リラックスした状態でスキンシップの機会を増やすことで、「一発勝負」の緊張感を分散させることができます。
  • シリンジ法などの「補助手段」を味方につけるどうしてもプレッシャーが強い日は、無理に挿入しようとせず、シリンジ法(専用のキットを用いた注入法)を選択肢に入れるのも一つの手です。「いざとなったら別の方法がある」という安心感が、結果としてEDの改善に繋がります。
妊活プレッシャーの解消法具体的なアクション期待できる効果
意識の転換「子作りの作業」から「二人のスキンシップ」へ。交感神経の興奮を抑える。
手段の確保シリンジ法やED治療薬を「予備」として準備する。「失敗できない」という恐怖を減らす。
言葉の共有「プレッシャーを感じている」と正直に伝える。二人の間の壁がなくなり、リラックスできる。

精神科医のアドバイス:

妊活は、二人で歩む地道な道のりです。男性一人が「義務」を背負い込む必要はありません。お薬(ED治療薬)を使いながらタイミングを合わせることも、立派な妊活のサポートです。自分を責めず、今の状況をパートナーと共有することから始めてみてください。

行動のトレーニング:「感覚」に集中する(センシュアリティ・フォーカス)

次に、意識の向け方を変えるトレーニングを行います。これを性科学の分野では「センシュアリティ・フォーカス法」と呼びます。

EDに悩む男性は、行為中に「今、硬さは十分か?」「相手は満足しているか?」と、自分を監視・評価する意識(スペクテーター・スタンス)になりがちです。

これではリラックスなどできるはずがありません。

【簡易版センシュアリティ・フォーカスの手順】
  1. 評価をやめる: 「硬さ」や「相手の反応」を確認するのをやめます。
  2. 感覚に没入する: 相手の肌の温かさ、柔らかさ、匂い、触れている指先の感覚だけに意識を集中します。
  3. 快感を受け取る: 「してあげる」ではなく、自分が「気持ちいいと感じる」ことを優先します。

【臨床事例】思考の転換がもたらす改善効果

過度なプレッシャーや「パートナーへの申し訳なさ」から、性行為そのものに恐怖心を抱き、悪循環に陥るケースは少なくありません。

こうした心理状態に対し、実際のカウンセリングや治療の現場では「挿入を目的とせず、まずはマッサージ感覚でのスキンシップのみに専念する」というアプローチが推奨されています。

「勃起させなければならない」という義務感(プレッシャー)を取り除くことで、交感神経の過剰な興奮が鎮まり、結果として自然な生理反応が回復する事例が数多く報告されています。

「〜しなければ」という強迫観念から、「〜したい」という本来の感覚を取り戻すプロセスこそが、機能回復の重要な鍵となります。

身体的アプローチ:深呼吸と自律神経ケア

思考のコントロールが難しい場合は、身体からアプローチして強制的に副交感神経を優位にする方法もあります。

緊張を感じた瞬間に、「4-7-8呼吸法」を試してみてください。

  • 口から息を完全に吐き切る。
  • 鼻から4秒かけて息を吸う。
  • 息を7秒止める。
  • 口から8秒かけてゆっくり息を吐き出す。

これを3セット行うだけで、心拍数が落ち着き、自律神経が整います。トイレに立った際や、行為の直前に深呼吸を取り入れるだけで、脳の戦闘モード(交感神経)を鎮めることができます。

ED治療薬は「自転車の補助輪」!賢い付き合い方

「メンタルケアが大事なのはわかったけれど、すぐに自信を取り戻したい」

「薬を使うと、一生手放せなくなるのではないか?」

そんな不安を持つ方へ。心因性EDにおける治療薬は、決して「逃げ」でも「依存性のある麻薬」でもありません。

それは、あなたが再び自力で走れるようになるための「自転車の補助輪」なのです。

尾内 隆志 医師(精神科専門医)の解説

尾内 医師

心因性EDの治療において、ED治療薬(PDE5阻害薬)は非常に有効なツールです。薬は根本治療ではないと言う方もいますが、私は『成功体験を脳に学習させるための教材』だと考えています。
薬の力を借りてでも『最後までできた』という事実を作ることで、脳にこびりついた失敗のトラウマを上書きすることができます。自信が回復すれば、自然と薬なしでも反応するようになります。これが心因性ED治療の王道です。

薬を使うことは「逃げ」ではない

バイアグラやシアリスなどのED治療薬は、性的興奮があった時に、血管を広げて勃起をサポートする薬です。強制的に興奮させる媚薬ではありません。

心因性EDの方にとって、薬は「いざとなれば薬があるから大丈夫」という強力なお守り(精神安定剤)として機能します。

この安心感こそが、最も治療に必要なリラックス効果を生み出します。

実際、国際的なED治療ガイドラインでも、心因性EDに対して薬と心理療法(カウンセリング等)の併用が推奨されています。

【最新比較】心因性EDに効くお薬の種類と特徴(バイアグラ・シアリス・レビトラ)

現在、日本で広く使われている代表的なED治療薬は3種類あります。それぞれ「効き方」や「持続時間」に特徴があるため、あなたのライフスタイルや、「どんな不安を解消したいか」に合わせて選ぶのがポイントです。

お薬の種類効果の長さ効き始め食事の影響心因性EDの方へのメリット
バイアグラ
(シルデナフィル)
約4〜5時間30分〜1時間受けやすい
(空腹時がベスト)
「圧倒的な硬さ」が出ることで、自分への自信を取り戻しやすい。
シアリス
(タダラフィル)
最大36時間1〜2時間ほぼなし心因性に一番人気。 効果が長く続くので「時間内にしなきゃ」という焦りが消える。
レビトラ
(バルデナフィル)
約5〜10時間15〜30分多少あり即効性があるため、急なタイミングでも「すぐ効く」という安心感が得られる。

精神科医のアドバイス:心因性には「シアリス」が選ばれる理由

心因性EDの大きな敵は「時間制限へのプレッシャー」です。

バイアグラなどは効果時間が限られているため、「薬が切れる前に早くしなきゃ」と焦り、それが逆にストレスになることがあります。

その点、シアリスは金曜日の夜に飲めば日曜日の朝まで効果が期待できるほど長く効くため、タイミングを気にせず自然な流れで性交渉に臨めます。

この「焦らなくていい」という心の余裕が、副交感神経を優位にし、根本的な改善を助けてくれるのです。

まずは少量から試してみましょう。

最初から強い薬を飲む必要はありません。自分に合った「お守り」があることを知るだけで、脳のブレーキがふっと軽くなるのを感じられるはずです。

「薬を使ってでも彼女を満足させられた」という成功体験を積み重ねることが、自信回復への最短ルートであり、決して恥ずかしいことではないのです。

「一生飲み続けないといけない?」への回答

多くの方が「一度使うと、薬なしでは勃起できなくなるのでは?」と心配しますが、医学的に身体的な依存性はありません。

心因性EDの場合、自信がつけば、自然と薬への依存心は薄れていきます。

最初は毎回飲んでいたのが、「今日は半分にしてみよう」「今日はお守りとして財布に入れておくだけにしよう」と段階的に減らしていくことが可能です。

最終的には、「薬を持っていればいつでもできる」という安心感だけで、実際には服用せずに性生活を楽しめるようになる方が大半です。

ネット通販(個人輸入)のリスクとクリニックの選び方

ただし、薬の入手方法には十分な注意が必要です。インターネット上の個人輸入代行サイトで販売されているED治療薬の約4割が偽造品であるという調査結果もあります。

偽造薬は効果がないだけでなく、不純物による健康被害のリスクがあります。不安を解消するための薬で、新たな健康不安を抱えては本末転倒です。

現在は、病院に行かなくてもオンライン診療で処方を受けられるクリニックが増えています。初診からスマホで完結し、薬は郵送で届くため、誰にも会わずに医師の診断のもと正規の薬を入手できます。

まずは一度、専門家に相談し、「自分に合った補助輪」を手に入れることを強くおすすめします。

オンライン診療でED治療薬を処方してもらう手順・流れ

「病院の待合室で知り合いに会ったらどうしよう」「お医者さんに直接話すのは恥ずかしい」といった心配はもういりません。オンライン診療なら、ご自宅のリラックスできる環境で、スマホひとつで診察からお薬の受け取りまで完結します。

具体的な流れは、以下のたった4ステップです。

  • スマホで予約(所要時間:約1分)クリニックの公式サイトから、希望の日時を選びます。24時間いつでも予約可能で、名前や連絡先を入力するだけで完了します。
  • 医師によるビデオ通話・電話診察(所要時間:約5〜10分)予約時間に医師から連絡が届きます。今の症状や不安、持病の有無などを確認します。カメラをオフにして「電話のみ」で診察を受けられるクリニックも多いので安心です。
  • お支払い(クレジットカード・コンビニ払いなど)診察後、決まった金額を決済します。事前に料金が明示されているクリニックを選べば、後から高額な請求が来る心配もありません。
  • ご自宅に配送(最短当日発送・翌日到着)中身が分からないよう「品名:お荷物(または雑貨類)」などとして、プライバシーに配慮した梱包で届きます。ポスト投函を利用すれば、家族にバレずに受け取ることも可能です。
ステップ内容心理的メリット
1. 予約24時間いつでもWebで完結誰にも会わずに手続き開始
2. 診察専門医と電話・ビデオ通話恥ずかしさゼロで専門家に相談
3. 決済明朗会計・キャッシュレス費用面の不安を解消
4. 受取最短翌日、目立たない梱包プライバシーが完全に守られる

「お守り」があるだけで、心はもっと軽くなります。

心因性EDの治療は、まず「いつでも解決できる手段」を手にすることから始まります。オンライン診療は、あなたのプライバシーを守りながら、自信を取り戻すための最短ルートです。

パートナーとのコミュニケーションと「伝え方」

心因性EDの悩みで最も苦しいのは、「パートナーにどう説明するか」という点でしょう。

「言ったら嫌われるかもしれない」「男として見られなくなるかもしれない」という恐怖が、さらにプレッシャーを強めます。

しかし、実は「カミングアウト」こそが、心因性EDの特効薬になるケースが非常に多いのです。

隠すべきか、話すべきか?

結論から言えば、信頼できるパートナーであれば、正直に話すことをおすすめします。

隠そうとすればするほど、「バレてはいけない」という緊張感が生まれ、症状は悪化します。

また、何も言わずに避けていると、パートナーは「私が魅力的なくないのかな?」「浮気しているのかな?」と、別の不安を抱いてしまう可能性があります。

「実はプレッシャーを感じているんだ」と共有することで、二人の間の緊張が解け、それが安心感(=副交感神経優位)へと繋がります。

「一緒に治していこう」という共通認識を持つことが、何よりの治療になります。

彼女を傷つけないための伝え方【例文あり】

伝える際は、「君のせいではない」ことを明確にし、協力を仰ぐスタンスが大切です。ただし、「君は悪くない」と何度も言いすぎると逆に相手に気を使わせてしまうため、一度だけ誠実に伝えるのがポイントです。

【おすすめの伝え方例文】
  • 相手の魅力を否定しない:
    「君のことはすごく魅力的だと思っているし、大好きだよ。ただ、最近仕事の疲れもあって、気持ちに身体が追いつかない時があるんだ。」
  • 一時的な不調であることを伝える:
    「ちょっと今はコンディションを整えている期間なんだ。だから、挿入することにこだわらずに、まずはスキンシップを大切にしたいな。」
  • 協力を求める:
    「焦らず治したいから、プレッシャーを感じずにリラックスできるよう、協力してくれた

【パートナー向け】心因性EDの彼への接し方とサポートのポイント

もしパートナーが心因性EDで悩んでいたら、あなたは「自分の魅力が足りないのかな?」と不安になるかもしれません。

しかし、どうか自分を責めないでください。彼はあなたを大切に思い、「満足させたい」という責任感が強いからこそ、脳が緊張してしまっているのです。

パートナーであるあなたができる最大のサポートは、「性交渉のゴールを挿入以外に広げてあげること」です。

以下の「魔法の言葉(OK行動)」と「プレッシャーになる言葉(NG行動)」を参考に、二人の時間を安心感で包んであげてください。

シチュエーションプレッシャーになる言葉(NG)安心感を与える言葉(OK)
反応が悪い時「どうしたの?疲れてる?」「私に魅力がないの?」「触れてるだけで幸せだよ」「今日はマッサージし合おうか」
中折れした時「あ、消えちゃったね……(残念そうな顔)」「気にしないで。続きは手や口で楽しもうよ」
通院を勧める時「病院行ったほうがいいんじゃない?」「お守り(お薬)があったら、もっと気楽に楽しめるかもね」

パートナーにできる「3つの寄り添い方」

  • 「挿入」をお休みする期間を作る「今日は入れないで、イチャイチャするだけにしよう」と、あなたの方から提案してあげてください。ゴールが「挿入」でなくなるだけで、彼の脳のブレーキは劇的に軽くなります。
  • 「男らしさ」を別の形で褒めるEDになると、男性は自信を喪失しがちです。日常のちょっとした優しさや、仕事の頑張りなど、性的なこと以外で彼を肯定してあげてください。
  • 一緒に情報を集める「この記事を読んだけど、薬はサプリみたいなものなんだって」と、この記事を一緒に読んだり、オンライン診療の情報を共有したりすることで、「一人で抱えなくていい悩み」であることを伝えてください。

二人で歩む、新しい形

心因性EDは、二人の絆を深めるきっかけにもなります。焦らず、ゆっくりと。「できても、できなくても、私たちは大丈夫」という安心感が、結果として一番の特効薬になります。

精神科医が答える!心因性EDのよくある質問 (FAQ)

最後に、診察室でよく聞かれる質問について、精神科医の視点から回答します。

20代でEDになるのは珍しいことですか?

尾内 医師

決して珍しくありません。最近の調査データでは、20代男性の約4人に1人(26.6%)がEDの症状を経験しているという報告もあります。
特に若い方は、性経験の少なさからくる緊張や、ネットポルノと現実のギャップ、仕事のストレスなど、心因性の要因を抱えやすい環境にあります。『自分だけがおかしい』と孤立せず、若くても起こりうる一般的な悩みだと認識してください。

オナニーのしすぎが原因になりますか?

回数そのものよりも、「やり方」が問題になることがあります。

強い握力で急いで射精するような「早める自慰」や、ポルノ動画の強い刺激に慣れすぎている場合、実際のセックス(パートナーとの温もりや、ソフトな刺激)では興奮しにくくなることがあります。

これを「遅漏」や「自慰依存」と呼ぶこともあります。

治療中は、少し自慰の頻度を減らすか、道具(オナホールなど)を使って実際の感覚に近い刺激で練習することをおすすめします。

亜鉛やサプリメントは効きますか?

亜鉛やマカなどのサプリメントは、あくまで栄養補助であり、即効性のある治療薬ではありません。

長期的に摂取することで、男性ホルモン(テストステロン)の生成を助け、体調を整える効果は期待できますが、心因性EDの根本原因である「予期不安」や「ストレス」を直接解消するものではありません。

サプリメントは補助的なものと考え、まずはメンタルケアと生活習慣の改善、そして必要に応じたED治療薬の使用を優先しましょう。

まとめ:脳の誤作動はリセットできる。まずは小さな「できた」を積み重ねよう

心因性EDは、不治の病ではありません。一時的に脳が誤った学習をしてしまっているだけの状態であり、正しい上書き保存を行えば、必ず本来の自信を取り戻すことができます。

一人で悩み続けて時間を浪費するよりも、まずは以下のチェックリストに沿って、小さな一歩を踏み出してみてください。

▼心因性ED克服のためのTo Doリスト

スクロールできます
Stepアクションポイント
1. 認識セルフチェックを行う朝立ちがあれば「身体は正常」。自分を責めるのをやめる。
2. 思考ハードルを下げる「今日は挿入しなくてもいい」と決め、スキンシップに専念する。
3. 呼吸4-7-8呼吸法を試す緊張したら深呼吸。強制的にリラックスモードへ切り替える。
4. 補助クリニックを受診するオンライン診療でOK。「お守り(薬)」を手に入れる。

あなたは正常です。そして、必ずまた楽しめるようになります。焦らず、あなたのペースで「脳の誤作動」をリセットしていきましょう。

公式キャンペーン・リンク集

編集後記

メディカルコンテンツ編集部より:

本記事は、精神科専門医の尾内隆志先生に全面的に監修いただき、医学的な正確性と心理的なケアの両面から制作しました。

EDは「男のプライド」に関わるデリケートな問題であり、誰にも相談できずに苦しんでいる方が本当に多くいらっしゃいます。しかし、適切な知識と少しの勇気があれば、必ず乗り越えられる壁です。

この記事が、あなたの自信回復への一助となり、パートナーとの幸せな時間を取り戻すきっかけとなれば幸いです。

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